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【2024/04/25 08:14 】 |
アジロ
愛さえあればと言ったのは
まだ僕らがぬいぐるみを抱いていたような時分の話で
砂場にさえ触れさせてもらえなくなった今じゃ
正気を失うことに必死で

読み聞かせてもらった本は冷凍庫の中だし
バケツとスコップはまな板の上
ミニカーに至っては
塀の中に埋め込まれてしまって
結局無くしたものは
無くしたものは一体何だったのだろう?
机の上の不思議の国には確か
そこには確か
確か……

霞の向こうの夢は虹色だった、ような

そんな夢

影絵にも匂いがあった
積み木にだって音があった
僕はいつから虹色のことを七つに分けるようになったのか

いつの間にかとしか答えようはないのに
曖昧さは馬鹿にされる
解像度ばかりが追求される日々
僕は今無性に
砂場で触れた熊手のまあるい先端がいとおしい

そういえばあの熊手はどこへやったんだっけ

きっとどこかにはあるけど
大人が子供になるのは禁じられているんだって

だから

愛さえあればと言ったのは
まだ僕らがぬいぐるみを抱いていたような時分の話で
砂場にさえ触れさせてもらえなくなった今じゃ
正気を失うことに必死で

僕らは遂に漢字を使いたくなってしまった、ので

魂の角を取ってしまえばいい
まあるく、曖昧に

こすれて軋む砂粒のように

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【2020/02/13 01:59 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0)
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