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神様、ごめんなさい
僕は今日嘘を吐きました 面白くもないことを はははって笑ってしまいました 社交辞令じゃないんです ただ、 その場の会話が どうしようもなくまだるっこくて 僕は早く終わりにしたかったのです お許しください、神様 僕は今日嘘を吐いたのでした 神様、ごめんなさい 僕は今日もまた嘘を吐きました 別に好きでもないことを 良いねって推し進めてしまいました 社交辞令じゃないんです ただ、 その場の人々が どうにも恐ろしくなってしまっただけで 僕は早くどこかへ行ってしまいたかったのです お許しください、神様 僕は今日も嘘を吐いたのでした ごめんなさい、神様 僕は嘘ばっかり言うようになってしまいました 自分の心はちゃんとあるのに 人の目を気にして動いてしまうのです 社交辞令じゃないんです ただ、 自分の中のなにかが 勝手に返事をしてくれてしまうだけで 僕は全然そんなことしたくなんてないのに お許しください、神様 ――いえ、僕を許さないでください神様 僕はもう 本当に疲れてしまったのです 自分ではない自分が 他人ではない他人が みんなみんな僕を指差して げらげらげらげら、嘲笑うことに いっそ僕は どこかへ行ってしまいたいのです もう、人のために笑えない もう、どう頑張っても、笑えない だからいっそ 目を閉じて 耳を塞いで 僕を沈めて 深い深い闇の奥に堕ちていきたいのです 罰してください、神様 僕はもう疲れてしまったのですから ねぇ、神様 どうして僕を許すのですか 痛め付けることもせず 苦しませることもせず どうしてこの僕を置いておかれるのですか ねぇ、神様、どうして ――そうでした 僕は別に許されてなんか、いませんでしたね 僕が負っていたものは最初から ずっとずっと最初から 嘘を吐く僕への、罰でした ごめんなさい、神様 それでも僕はまた、嘘を吐きました 笑えないはずなのに どうしてか 場に合わせて絞り出す笑顔はあるらしいのです もう、笑えません ごめんなさい、神様 どうも僕は、嘘と一緒にしか生きていけないみたいです ごめんなさい、神様 そして今日もまた僕は、嘘を吐きました PR |
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