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全てを投げ捨てたいと願った。
希望など無ければ良かった。 いっそ何も知らずにいれば良かった。 後悔に後悔を重ねた。 それでも願い求めることをやめられなかった。 求めるものは余りにも近くにあった。 しかしそれは目の錯覚に過ぎなかった。 この手に触れることは無かった。 恐らくはこれから先も触れることは無い。 だというのに招く。 握り締めたい両の手が招く。 しがみつきたい大きな背が招く。 顔を埋めたい日に焼けた首筋が招く。 辿り着くことが出来ないと知っているのだろうか。 それでもなお招くのか。 否、招かれているように思うだけなのか。 砂鉄の磁力に引き付けられるが如く。 蜜蜂の花々に群がるが如く。 招かれるのは必要としているからなのかもしれない。 進むべき道を指し示す標。 標が与えられていると言うならば。 進め進めと招くのならば。 ぼろぼろの心に鞭打って進もうではないか。 遥か彼方にある標を目指して。 己の腕に標を抱く、その日を夢見て。 PR |
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